映画『エリジウム』内の破壊、ロボット・宇宙船合成、背景合成のCGメイキング動画

2019年5月5日

海外CGプロダクション『Image Engine』による、映画『エリジウム』に関するCGメイキング動画です。

本作は劇場公開から8ヶ月程経ち、ブルーレイも発売されていますが、
まだメイキング動画が追加されていました。

映画『エリジウム』CGメイキング映像

ELYSIUM BREAKAPART REEL

CG初心者の方の為に、ざっくりと解説

間違ってたらコメント欄やツイッターにてご指摘頂けるとありがたいです…。

ヘリコプターが飛んでいるカットは・・・

まず、実写の映像のカメラの動きとCG内のカメラの動きを連動させます。
これをマッチムーブやカメラトラッキング等と呼ばれる工程です。
実写の背景にピンクや黄緑のCGモデルがピッタリ連動していることが分かります。

そしてヘリコプターの上にCGの宇宙船を重ねています。
チラ見しているヘリコプターのローターや脚は最終的には消去されます。

ロボットが破壊されるカットは・・・

CG上でも無数の破片が飛び散っている事が分かります。
煙が虹色のようになっていますが、これは合成の際、
煙の立体感を調整しやすくする為の着色だと思われます。
この煙は最終的には灰色に着色されます。

グレーの全身タイツを着た人が立っています。

全身タイツの人の上にCGのロボットを合成しています。
グレーのスーツには特殊な白黒のマーカーが巻かれており、
人の動きを検出し、CGキャラクターとの動きを取り込む為に使われます。
この全身タイツはパイレーツオブカリビアンの
タコ船長デイヴィ・ジョーンズを合成する際にも使われていました。

ここも同じように全身タイツの人がボディーチェックしています。
白黒のマーカーが巻かれている事が分かります。

その動きのままロボットが重ねられています。

ブルーバックが敷かれたセットで演技するジョディ・フォスター 。

ここにCGの背景が合成され、スペースコロニー『エリジウム』にいるような絵になりました。
ブルーだった背景は綺麗に切り取られています。

宇宙船が離陸するカット。

ヘリコプターの映像にマッチムーブが行われ、カメラの動きを検出。そこに宇宙船が合成されます。
エンジンから噴出する気体のシミュレーションも行われ、
その素材は、煙や、熱で光が屈折する陽炎等に使われているようです。

『エリジウム』のCGはよく出来ていたので、
今後もメイキングが公開されるといいですねぇ。

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