ロバート・デ・ニーロ。アイリッシュマンでの若返りVFX
Netflixで公開中の『アイリッシュマン』。今年のアカデミー賞の作品賞や美術賞、撮影賞、視覚効果賞等の部門にノミネートされました。
そのアイリッシュマンでは、70代後半のロバート・デ・ニーロ、アル・パチーノ等の俳優が一番若くて20代の姿で登場。
一体、どうやって若返らせたのでしょうか。
まずは『アイリッシュマン』の予告編をどうぞ
『アイリッシュマン』最終予告編
そしてアイリッシュマンのCGメイキング映像
How The Irishman’s Groundbreaking VFX Took Anti-Aging To the Next Level | Netflix
アイリッシュマンでは斬新な方法でCG合成
アイリッシュマンではキャストの若い顔をCGで作成し、それを俳優に合成しています。
ここまではハリウッド映画ではよく聞く話。
ですが、メイキング映像を見ても分かるように、俳優の顔に表情をコンピューターに取り込むためのマーカーがありません。
こういったマーカーやヘッドギアがあると、俳優の演技に制限が出る為、監督のマーティン・スコセッシ監督は嫌いました。
ではどうやって表情の動きを取り込んでいるのでしょうか。
アイリッシュマンでは特殊なカメラリグが作成されました。メインのカメラの両サイドには赤外線カメラが2台。赤外線カメラにした理由は、照明の影響を抑えより正確な距離を取得出来る為。
このカメラの視差により、被写体の正確な距離を測定し、マーカーを必要とせず表情の動きを取り込む事が出来たとの事。
また、俳優の過去の映像作品を活用し、AIを使って似た表情のリファレンスを収集するシステムも開発。
本編230分の内、1700ものショットで若返りを行ったとの事。
かなりの力の入れようですね。
Netflixは月額1200円(税抜き)。ちょっと高いように思いますが、映画好きなら入ってみる事をオススメします。スマホにダウンロードも出来るので通勤中にも視聴出来ますし。
こんな若返りCGも
こちらはNukeのコンポジットにより若返らせた映像。全然違和感ないので、びっくりしました。
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