『テクニカルアーティストスタートキット 改訂版』株式会社OLMデジタルのCG技術書
2012年に発売された『テクニカルアーティストスタートキット -映像制作に役立つCG理論と物理・数学の基礎-』の改訂版が発売されます。
テクニカルアーティストスタートキット 改訂版について
『テクニカルアーティストスタートキット -映像制作に役立つCG理論と物理・数学の基礎-』は株式会社オー・エル・エム・デジタルのアーティスト向け社内講座を再編したもの。
同社はCG業界の中でも高度な技術を持つと知られていて、CG技術の発表の場『Visual Computing』で論文を発表する程です。
2012年からの改定内容としては各章最新のものにアップデートしつつ、ArnoldはBifrost等の最新技術について追加した点です。ページ数は448ページとかなりのボリュームになっています。
本書の紹介文
狙った表現ができないのは、きっと基礎理論が足りないせい!?
CGの背景を理解することで、より進んだ映像表現へありそうでどこにもなかった、CGの基礎理論と実践の間を埋める1冊です。
理論を学んだ後は、MayaやAfter Effectsを使った練習課題で知識をしっかり身に付けられます。本書は、オー・エル・エム・デジタルのアーティスト向け社内講座を再編し、CEDEC AWARDS 2012 著述賞を受賞した『テクニカルアーティストスタートキット』の改訂版です。
「テクニカルアーティスト」とは、CGの科学的・技術的背景を理解し、実際の制作に活用できるアーティスト、あるいはアーティストとエンジニアをつなぐ役割です。本書では、テクニカルアーティストを目指すクリエイターに不足がちだと思われる知識や、すぐに身に付く分野を厳選し解説しています。この改訂版では、各章の内容を最新のものにアップデートし、ArnoldやBifrostを始めとした最新の技術を追加しました。また、必要になる初歩的な数学や物理をわかりやすいイラストで説明しているので、学校の授業をちょっとサボってしまった方でも大丈夫です。読むだけでなく実際にソフトウェアを使って、機能の確認やスクリプトを組んで動作を理解できるように練習課題も用意しています。
ソフトウェアを何となくで使うより、どんな仕組みで動いているかを理解すると、新たな可能性と表現力・アートの発想が生まれてきます。この本で勉強を始めて、テクニカルアーティストへの第一歩を踏み出してみませんか?
本書の中身
カメラに関する知識は普段から一眼カメラを使っていないと、自然には身に付かない知識だと思います。でも絞りは絵作りする上で知っておくべきですし、アパーチャは絵作りする上で実写合成には欠かせない知識です。
サンプリングについてはレンダリング設定を行う時に知っておいた方がいい知識です。レンダリング時にチリチリのノイズが出ている時に、何が原因かが特定しやすくなります。
Depthの解説で使っているdistanceBetweenノードはこういう感じで使うのね。なるほど…。
今回追加されたBifrostやArnold等の最新技術の解説。これらの解説書はほとんどない為、ここだけでも本書の魅力の点かと思います。
CG会社に入って数年経過した方も知らなかった知識が掲載されているかと思うので、読んでおいた方がいいかもしれません。
CGにおける、テクニカルな事を知るというのはCGソフトがどういう仕組みで動いているのか理解するという事だと思います。この辺りを理解しておくと、トラブルがあった時に代替案を考えたり、品質を上げたり、効率化が必要になった時により早く対応する事が出来るので。
テクニカルな知識は、CG業界に入って数年してから勉強していけばいいと思ってしまいがちですが、CG専門学生や入社したての方等もどんどんと取り入れていくべきと思います。早いに越したことはありません。そしていい物を効率的に作って自分時間を作るようにしましょう。
またこのテクニカルアーティストスタートキットは基礎にも触れている為、CG会社の新入社員への研修の一つとして、本書を読んでもらうというのもいいかもしれません。
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発売日は2021年9月27日予定!
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