V-Ray:Maya標準のシェーダーで使える物。使えない物。

2019年6月20日

V-RayでMaya標準のシェーダーが使えるのか簡単に調べてみました。
上の画像は、V-Rayのエリアライトを1つ配置し、
各シェーダーのデフォルトの設定でレンダリングした物です。

V-Ray:Maya標準のシェーダーで使える物。使えない物。

(1) V-Rayマテリアル

  参考までにV-Ray標準のシェーダーです。
  mentalRayで言う所の、Mia_material_Xのようなシェーダーです。
  基本的にはこのシェーダーで布や鉄までカバー出来るそうです。

(2) Maya Blinn

  Blinnマテリアルです。Blinnは金属を想定されたシェーダーです。
  表面に床が写り込み、リフレクションにブラーが掛かっています。
  これはスペキュラーのEccentricity(ボケ幅)に自動で連動しており、
  Blinnはデフォルトで0.300のボケ値が入っている為です。

  そもそも現実世界ではスペキュラーは光源が反射したものなので、
  V-Rayではその通りの挙動になっています。

  また、リフレクションブラーの部分にノイズが目立ちますが、
  V-Rayのアトリビュートを追加((8) Maya PhongE参照)し
  シェーダーのアトリビュートのVray Glossy subdivsを上げる事で滑らかに出来ます。
  

(3) Maya Lambert

  いつも通りのマットな質感です。

(4) Maya Anisotropic

  使用不可。Lambertのような質感になってしまい、
  追加出来るアトリビュートもありません。
  Anisotropic独特の細長いスペキュラーが欲しい場合、
  V-Rayマテリアルを使う必要がある。
  

(5) Maya hairTubeShader

  使用不可。

(6) Maya OceanShader

  使用不可。そもそもレンダリングされません。
  V-RayにはVRayWaterというテクスチャーが用意されていますが、
  海のような広大な水面でも使えるのかは検証していません。

(7) Maya Phong

  Blinnと同じような挙動で、同じような質感になります。
  リフレクションブラーの部分にノイズが目立ちますが、
  シェーダーのアトリビュートのGlossy subdivsを上げる事で滑らかに出来ます。

(8) Maya PhongE

  レンダリングはされるが、
  リフレクションのボケ幅のコントロールが出来ない為、扱い難い。
  どうしてもPhongEを使用したい場合、V-Ray用のアトリビュートを追加し、
  ボケ幅のコントロールする必要がある。但し、見た目はBlinnやPhongと変わらない。
  
  リフレクションブラーの部分にノイズが目立ちますが、
  シェーダーのアトリビュートのGlossy subdivsを上げる事で滑らかに出来ます。

(9) Maya rampShader

  使用可能。ランプのグラデーションも反映される。
  但し、レンダーセッティングで、Reflection / RefractionをOFFにしても、
  リフレクションが強制的に入るため、
  必ずマテリアル毎にリフレクション値の調整が必要になる。
  
  下の絵はレンダーセッティングで、
  Reflection / RefractionをOFFにしてレンダリングした画像。
  (9)のMaya rampShaderのみリフレクションが強制的に入る。
  ちなみに、他のシェーダーがマットになったのは、
  そもそも現実世界ではスペキュラーは光源が反射したもので、
  V-Rayではその通りの挙動になっている為。

  尚、リフレクションブラーは制御出来ず、シャープのまま。

(10) Maya Surface Shader

  使う事は出来る。但し、レンダーセッティングの
  Color mappingの設定の影響も受けてしまい、
  設定によっては真っ白なSurface Shaderをレンダリングしてもグレーがかった色になる。

(11) Maya Use Background

  使用不可。アルファも抜けない為、マスクとしても使えない。
  Use Backgroundを使う場合はどうするんだろう…。
  適当なシェーダーでBlackHoleを使うのかな?

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