【レビュー】CG制作現場の失敗から学ぶ書籍、『やってはいけないCG制作』読んでみた

2019年4月28日

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2014年10月末に一度ご紹介しましたが、
書籍『やってはいけないCG制作』が発売されました。
ポチっていた『やってはいけないCG制作』が本日到着した為、読んでみました。

書籍『やってはいけないCG制作』は
ヒューマンアカデミー株式会社CG制作部『KALEID.』による書籍。
CG制作現場での新人さんにありがちな失敗談とその対策を解説しています。

『やってはいけないCG制作』のレビュー

結論から言うと…

CGを学ぶ学生の方はプロになる前に読んでおくべしぃ!
プロの方も基礎再確認の為、一度チェックしておいて損はなし。

という事です。
・そういえば、これってそういう意味だったのね。
・やっぱりこの考え方で間違いなかった!

といった確認になると思います。

例えばこんな内容が掲載されています。
・輝度と明度の違い。
・JPEG、PNG、TIFF、Targa、EXR、HDR等の各画像形式の
 使用場面例・特性、メリット、デメリット、ファイル容量。
・ノーマルマップタイプのワールド、オブジェクト、接線の違いと用途。

皆さんはこれらの事について説明出来ますか?

実際、恥ずかしながら小生も知らなかった内容が掲載されていました。
目次を見た感じ『あ~あれの事ね』と思っていたのですが、
実際読んでみると『ほほぅ…』みたいな。

なので、皆さんも初心に戻ってチェックしてみた方がいいと思います。

内容は読みやすい対談形式

登場人物は『KALEID.』の
現役CGデザイナー/ディレクターかつ講師でもある髙野 怜大氏と
髙野氏の弟子で部下でもある新人の守本 舞氏。
このお二人の対談形式で解説されています。

対談形式なので、何故そういう間違いが起きているのかが分かり易くなっています。

本書の大きさもカバンに入れやすいA5サイズ
常時カバンにも入れられるため、通学、通勤時でも読めるかと思います。

惜しい点

上述の通り、意外に知らなかった内容も掲載されています。
その為、『そこ、もうちょっと突っ込んで欲しかった』という部分も所々あります。

この時点で分からない事に気づく事が出来る為、自分で調べる事は出来ますけどね。

総評

2,100円(税抜き)という価格は丁度いい価格設定だと思います。
何事においても失敗談とその解決策は大事な事。
CG制作に特化した失敗談と解決策を知れるというのは、自身の今後に役立つと思います。

『やってはいけないCG制作』の目次

 1、画像合成を気分でやってはいけない
 2、現実を無視した質感設定をしてはいけない
 3、いい加減なファイル形式を使ってはいけない
 4、法線の方向を考えなければいけない
 5、輝度と明度を一緒くたにしてはいけない
 6、ジョイントのミラーはスケールでかけてはいけない
 7、マップのサイズは2のn乗にしなくてはいけない
 8、マテリアルやレンダリングの項目で二重設定をしてはいけない
 9、レンダーコストを無視した設定をしてはいけない
10、スマートオブジェクトを使わないでスケールをしてはいけない
11、合成するときに乗算済みかを確認しなくてはいけない
12、出力先を考えてエクスポート設定をしなくてはいけない
13、バインドされたオブジェクトに直接アニメーションをつけてはいけない
14、サイズ感を考えてモデリングしなければいけない

『やってはいけないCG制作』の中身

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現実を無視した質感設定をしてはいけないという項目で解説している一部です。
その他、フレネルや、金属質感についても解説。

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法線の方向を考えなければいけないという項目で解説している一部です。

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輝度と明度を一緒くたにしてはいけないという項目で解説している一部です。
画像をモノクロにする場合は、
輝度、明度どちらを基準にモノクロ化すればいいのかも解説。

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マップのサイズは2のn乗にしなくてはいけないという項目で解説している一部です。
理由はこれだけとは限りませんが、なぜ2のn乗のテクスチャーサイズするのかを解説。

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レンダーコストを無視した設定をしてはいけないという項目で解説している一部です。

『KALEID.』では2015年に他の講座も開催予定

『KALEID.』では2015年以降は『フォトリアル講座』、『マットペイント講座』の第2期が始まるとの事。
興味のある方はその辺りもチェックしておいた方がいいかもしれません。

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『KALEID.』WEBサイト

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