3DCGのライティングの実験映像。レンダリング結果はしっかり馴染んでいてリアル

2019年4月7日

ライティングについて面白い実験をされている方らいらしゃいました。
室内を再現したCG背景にHDRI画像を張り付けてしまおうという手法になります。
詳しくは掲載した動画となんとなくの解説記事をご覧ください。

3DCGのライティングの実験映像。

Spatial IBL and relighting with light stage data set

何となく解説

完全な推測です。自信はないので、「ふ~んそうかもね」位に思っておいてください。

まず、自信の家の中をCGモデルで再現します。ポリゴン数はローポリですが、位置や大きさは大体合っている感じです。

再現した家のCGの全体図。結構ローポリなことが分かります。

実際の部屋の3か所からHDRIテクスチャーを撮影します。

CG上で、HDRIを撮影した場所と同じ場所からHDRIテクスチャーを投影。
カメラのプロジェクションマッピングを使用しているようですね。

するとHDRIテクスチャーが貼られたローポリの室内CGが出来上がります。

そこにCGモデルを移動させると、あたかも現実の空間にあるようにレンダリングされます。

また、コンポジットソフト『Nuke』上にローポリの室内CGを読み込み、照明を追加させる事も可能なようです。

近い技術は映画『ベンジャミンバトン』でも使用されました

映画『ベンジャミンバトン』はブラットピット主演の映画で、生まれた時は老人で、年を取る度に徐々に若返っていくという映画。

以前、『ベンジャミンバトン』のメイキングセミナーに参加した事があります。
おじいちゃん時代のブラピの頭部はCGだったわけですが、レンダリングにはHDRIが使用されました。
より正確なライティングを行う為、工事現場で使うような測量機器を使い、撮影セットの中の照明の位置を取得。
その照明の位置を元にCG空間上で撮影セットのライトを再現したとの事でした。

測量機器までは使っていませんが、今回紹介した、Spatial IBLとだいたい同じ手法が使用されている訳です。
ちゃんと現実世界を再現するライティングしたければ、ここまでしなさいよってことですね。

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