低価格CGソフト『ArmorPaint』。3Dモデルへのテクスチャーペイントソフト
『ArmorPaint』という3Dモデルのテクスチャーペイントソフトのプレビュー版が公開されています。
『ArmorPaint』はこんなCGソフト
有名な3Dモデルのテクスチャー作成CGソフトは『SubstancePainter』、『BodyPaint 3D』、『Mari』、『ZBrush』、『Photoshop』等があります。
ただ、これらのCGソフトは高機能ではありますが、非常に数万円や十数万円と、非常に高価。
ちなみに、Blenderのアドオンとして『Bpainter』というペイントソフト(約4,000円)もあります。
一方『ArmorPaint』はプレビュー版という事もあってか、現在16ユーロ(1,900円)程で入手できます。
ArmorPaintが実際に動作している動画
Lazy Mouse | ArmorPaint
ムービーを見た感じ、『SubstancePainter』のように『色を塗る』というより、『質感を塗る』というペイントソフトです。
ビューポートにも瞬時に質感が反映され、作業効率もアップします。
ArmorPaintはノードベース
『SubstancePainter』と異なる点は使うブラシがノードベースという点。ノードベースは高機能なCGソフトでは一般的なもので、ありがたい機能ではあります。
ただ、このノードベースというのはPhotoshopやCLIP STUDIO PAINTのようなペイントソフトには無い機能なので、CGソフト初心者には少し戸惑う点があるかもしれません。
もちろん、マテリアルに対してもノードを使い、フラクタル模様のテクスチャーをサクッと作成する事も出来ます。
Texturing a Cowboy | ArmorPaint 0.6
GPUパワーで最大16Kのテクスチャーが作成できる
ArmorPaintは完全にGPUで実行されるように、ゼロから設計されているとの事。
これにより、ミドルクラスのGPUでも4Kのテクスチャーが作成出来ます。
ハイエンドなGPUを使えば、16Kのテクスチャーが作成出来ます。
ArmorPaintはあらゆるOSで稼働します
Windows、Linux、macOS、Androidで動作します。iPadOS版も開発中との事。
ArmorPaintはインストールの必要がなく、瞬時に起動でき、ダウンロードサイズも10MB未満と非常にコンパクトなようです。
レイトレーシングに対応予定
なんと、レイトレーシングに対応予定との事。
レイトレーシングベイキング、ペイントエフェクト、ビューポートレンダリング機能の開発が進行しているそうです。
今現在、他の3Dペイントソフトにはない機能かと思います。レイトレーシングが実現されたら、反射、リアルな影を見ながらペイント出来るようになるかもしれません。
UnrealEngine、Unityと連携可能
ライブリンク機能を使う事でUnrealEngineやUnityにペイント結果が即座に反映されるようになるそうです。
こちらも開発中の機能です。
Unreal Engine Plugin | ArmorPaint
最近も一般の方でもBlenderやUnity等を使って、3DCGに触れる機会が増えていると思います。
しかし、3Dモデルへのペイントは高価格な物が多く、モデルを作ったはいいけど、テクスチャー作成が難しい等、ハードルが高いかもしれません。
ArmorPaintの登場でこのハードルが下げられるかもしれませんね。
『ArmorPaint』の公式サイトはこちら
以下、『ArmorPaint』の機能紹介ムービーが続きます
Stencil Mask | ArmorPaint
Brush Jitter | ArmorPaint
Real-Time Path Tracing | ArmorPaint
Creating Materials for Minecraft RTX | ArmorPaint
Directional Brush | ArmorPaint
View Channels | ArmorPaint
Create Fill Layer | ArmorPaint
Triplanar Mapping | ArmorPaint
Paint Layer Mask | ArmorPaint
Set Material Color | ArmorPaint
Set Brush Mask | ArmorPaint
Bake Tool | ArmorPaint
Clone Tool | ArmorPaint
ColorID Tool | ArmorPaint
Decal Tool | ArmorPaint
Picker Tool | ArmorPaint
Text Tool | ArmorPaint
Set Camera Viewpoint | ArmorPaint
Import Mesh and Textures | ArmorPaint
Import Envmap | ArmorPaint
UDIM Import | ArmorPaint
Edit Keymap | ArmorPaint
Scale UI | ArmorPaint
Set Object Mask | ArmorPaint
Fill Faces | ArmorPaint
Paint UV Map | ArmorPaint
Overlapping UVs | ArmorPaint
Switch Up Axis | ArmorPaint
UV Unwrap | ArmorPaint
Xray and Symmetry | ArmorPaint
ディスカッション
コメント一覧
mac版は画面真っ暗になりますね…
やはり試験段階だから…?英語読めないのに買ったのがミスだったか対処がわからず…
購入し、mac版をDLしたが画面が真っ暗で起動せず
英語の勉強しておくべきだった〜
もしかすると、MacOSのバージョンの問題もあるかもしれません。
こちらのリンクに画面が真っ黒ではなく、真っ赤になったとして、サポートに連絡された方がいます。返金対応もされたそうです。
https://github.com/armory3d/armorpaint/issues/354
開発者のコメントを機械翻訳してみました。
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こんにちは、頭に浮かぶ唯一のことは、ArmorPaintがCatalinaでコンパイルされたことです。古いmacOSで実行すると、これによってOpenGLの問題が発生する可能性があります。ただし、自分で確認することはできません。もう1つの可能性は、radeonカードの動作がintel / nvidiaのものと異なることです。将来的にはこれを解決するはずのMetalビルドがあるでしょう。
メールに記載されているように、払い戻しを送信しました。ArmorPaintを自分でコンパイルしようとすると、それでも機能する可能性があります。
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分かりやすい記事でとても参考になりました!
実際にArmorPaintを購入してみたのですが、
ArmorPaint_08dev_win64とArmorPaintDXR_08dev_win64というモノがありました。
2つの違いがわかりません。どちらをダウンロードすれば良いか教えて頂くと助かります。
nVidiaのサイトによると、DXRとはDirectX レイ トレーシングの事のようです。
レイ トレーシング、ご質問への回答: レイ トレーシングの種類、GeForce GPU でのパフォーマンスなど – nVidia
DXRはGeForce GTX 1060 6GB以上で最新のGame Readyドライバーを入れる事で使える、GPUによるレイトレーシング機能との事。
もし、お使いのグラフィックボードがこちらに該当するのであればDXR版を試してみるのもいいのかなと思います。
恐らくですが、
ArmorPaintDXR_08dev_win64はこのレイトレーシング機能を使って、
更に便利な事が出来ますよというバージョンのように思います。
ArmorPaint公式サイトのマニュアルを見てもDXR版にしかない機能(ただし試験的な物)も結構あるようです。
DirectX レイ トレーシングという最新機能を指す略語だったのですか!
ありがとうございます!安心してDXR版の方をダウンロード出来ました!